これはCfCA流体学校2025の資料である。
この実習では輻射輸送計算をいくつか実行し、数値計算の結果を可視化・比較することで、様々な手法がどのような物理状況を得意・不得意とするのかを理解する。計算手法としては $S_n$/ M1-closure(M1) / Flux-Limited Diffusion(FLD) の 3 手法を取り扱う。ここではコードの実装を追うことよりも、「どの仮定が、どのような結果の違いとして現れるか」に注目する。
M1の場合の輻射輸送方程式は以下のように定義される。つまり、 $E,F,P$の単位は ${\rm erg/cm^3}$である。
$$ \begin{aligned} \frac{\partial E}{\partial t} &+c\nabla \cdot F= J-c\kappa_{\rm ab} E \\ \frac{\partial F}{\partial t} &+c\nabla \cdot P= -c(\kappa_{\rm ab}+\kappa_{\rm sc}) F \\ \end{aligned} $$
これらの$\kappa$は式上では簡単のため $\kappa\, [{\rm cm^{-1}}]$で定義してあるが、コード上では良く使われる $\tilde{\kappa}\,[{\rm cm^2/g}]$ を使っている。 $\kappa=\rho \tilde{\kappa}$ である。
課題1では、1次元の輻射の伝搬問題を通して、光学的厚さの違いが輻射エネルギー $E$ やフラックス $F$ の空間分布にどのように反映されるかを確認する。シミュレーションの実行を通じて以下の問いを考えてみよう。
この問題では放出と散乱opacityはゼロとする。方程式は以下のようになる。
$$ \begin{aligned} \frac{\partial E}{\partial t} &+c\nabla\cdot F= -c\kappa_{\rm ab} E \\ \frac{\partial F}{\partial t} &+c\nabla \cdot P= -c\kappa_{\rm ab} F \\ \end{aligned} $$
計算のセットアップを図示すると以下のようになる。

以下のマニュアルに沿って、1次元の輻射伝搬問題をM1-closure 法を用いてシミュレーションしてみよう。まずはパラメータを変更せず、標準設定で実行し、出力される $E, F_x$ の空間分布がどのような形になるかを確認する。
CfCA_HydroSchool_FVM/Radiation/1D_Propagation at hydroshool2025 · cfcanaoj/CfCA_HydroSchool_FVM
光のフロントの速度がおよそ光速であることを確認せよ。